2025.05.08 コラム
痰が気になる季節にはちみつは役に立つ?その効果を解説

気温の変化が大きい季節や冷たい風が吹く季節には、痰が絡んで嫌な気分になってしまうこともあるものです。
そんな季節には、実ははちみつが役に立つということをご存じでしょうか?
本記事では、痰が気になる季節にはちみつがどのように役立つのかを、その効果とともに解説いたします。
はちみつを摂取する際の注意点や、おすすめの食べ方なども紹介しているので、ぜひご覧ください。
痰が絡む季節にはちみつが役立つというのは本当?
糖分やミネラル、アミノ酸などの栄養成分が含まれているはちみつは、エネルギー補給の手段として最適です。
さらに、健やかな毎日をサポートする成分も含まれており、季節の変わり目など体調が気になりやすい時期にも、毎日の元気をサポートします。
また粘度が高いため、ほどよいしっとり感も得られます。 「いつでも元気いっぱいな自分でいたい!」とお望みなら、ぜひ普段の食事にはちみつを取り入れてみてください。
関連記事:喉にもうれしいマヌカハニー!期待できる効果を紹介
はちみつを食べることで得られる効果
すでに少しご説明しましたが、はちみつは健康・美容の両方から身体をサポートしてくれます。
はちみつがもたらしてくれるうれしい効果は、以下の通りです。
寒さの厳しい季節でも元気に過ごせる
厳しい寒さの続く冬には、どうしても元気が出ないものです。
また、気温が上がってきたとしても、室内では空調が効いていて肌寒く感じることがある、という方も多いでしょう。
このようなお悩みをお抱えの方にも、はちみつがおすすめです。
先ほどお伝えした通り、はちみつには抗菌作用が期待できるため、体調が気になるときにも身体をサポートしてくれます。
コーヒーや紅茶などの温かい飲み物とともにいただけば、栄養補給になるだけではなく、身体もポカポカと温まって一石二鳥です。
身体を内側からきれいにする
はちみつには、身体を内側からきれいにする効果も期待できます。
「最近なんだか朝からスッキリしないことが多い……」とお悩みなら、いつもの食事メニューにはちみつを加えてみましょう。
その際、はちみつをそのまま食べてもよいのですが、ヨーグルトとの組み合わせもぜひお試しください。
はちみつと同じように、ヨーグルトにも身体を内側からきれいにする効果が備わっています。
また、食材としての相性も良く、甘味と酸味が合わさりおいしくいただけます。
はちみつとヨーグルトがあれば簡単にできるので、時間のない朝のメニューとしてもおすすめです。
若々しい日々をサポートする
はちみつは、健康的な生活をサポートできるだけではなく、美容面でもうれしい効果をもたらしてくれます。
実際、化粧品やパックにもはちみつは活用されています。
関連記事:はちみつにはどんな効果がある?おすすめの取り入れ方も紹介
季節の変わり目にはちみつを摂取するときのポイント

健やかな毎日のためにはちみつを摂取する際は、以下の3点を意識しましょう。
ポイント①はちみつを食べるタイミングを意識する
はちみつはいつ食べても構いませんが、特に寝る前がおすすめです。
ホットミルクやハーブティーに溶かして飲むと、リラックス効果が高まります。
甘くしっとりとしたはちみつが心身を癒し、穏やかな夜をサポートしてくれます。
ポイント②推奨されている摂取量を守る
日々の健康を支えてくれるはちみつですが、摂取量の目安はきちんと把握しておきたいところです。
はちみつのカロリーは100gあたり329kcalと、決して低くはありません。
そのため、食べ過ぎると1日に必要なカロリーを超過する可能性があります。
1日あたりのはちみつの摂取量は大さじ1~2杯程度(約20~40g)までにとどめておきましょう。
はちみつは甘みが強いので、そのままいただくにせよ料理で使うにせよ、上記の量で十分に楽しむことができます。
参照元:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
ポイント③食べ方を工夫する
そのままでもおいしいはちみつですが、飲み物に混ぜたり料理に使ったりと、一工夫加えるとさらに楽しめます。 健康面を意識した食べ方の例として「はちみつ大根」があります。
大根とはちみつを組み合わせることで、体を内側から整えるパワーを得られると言われています。
作り方は非常に簡単で、千切りにした大根をはちみつに3時間ほど漬けてから取り出すだけです。
「体調が気になるかも……」と感じたときにすぐ食べられるように、作り置きしておくとよいかもしれません。
上記のほか、はちみつにレモンを組み合わせた“はちみつレモン”もぜひお試しください。
はちみつ大根と同じように、切ったレモンをはちみつに漬けるだけでよいので、手間をかけずに作れます。
炭酸水や水で割ってレモネードのようにして飲んだり、レモンとともにトーストにかけて食べたりするのがおすすめです。
参考:杉養蜂園のはちみつレシピ
はちみつを摂取するときに覚えておくべきこと
ここまでの説明を受けて、「子どもの健康のためにもはちみつを食べさせてあげたい」と思われた方もいらっしゃるでしょう。
ですが、もしお子さまが1歳未満であるなら、はちみつやはちみつが使われた食品を与えてはなりません。
はちみつに稀に混入している“ボツリヌス菌”によって、乳児ボツリヌス症を発症してしまうおそれがあるためです。
ある程度成長した子どもや大人であれば、ボツリヌス菌が体内に入ってきても、腸内細菌のはたらきのおかげで悪影響が出ることはありません。
しかし、1歳未満の乳児は腸内環境が整っていないため、入り込んだボツリヌス菌が増殖し、毒素を作ってしまうのです。
その結果、筋力・ほ乳力の低下や便秘などが引き起こされ、最悪の場合亡くなってしまうこともあります。
ボツリヌス菌は熱に強いので、調理工程で加熱されても死滅することはありません。
そのため、生のはちみつはもちろん、加工された食品についてもはちみつが材料に使われているのであれば、与えないように注意しましょう。
なお、妊娠中の方や授乳中のお母さまがはちみつを食べることには、問題はありません。
参照元:厚生労働省「ハチミツを与えるのは1歳を過ぎてから。」
関連記事:はちみつが危険な場合がある?安全なはちみつの選び方
痰が気になるようなつらい季節には、はちみつを食べて元気を出そう!

今回は、痰が気になるつらい季節に、はちみつがどのように役立つのかを解説しました。
はちみつは、寒暖差の激しい季節や、寒さが残る季節でもハツラツと過ごすためのサポートとして最適です。
「毎年同じ季節に元気がなくなっちゃうな……」とお悩みであれば、毎日少しずつでよいので、はちみつを生活に取り入れてみましょう。
コラム監修者

平柳 要先生
肩書:医学博士(東京大学)/保健学修士(東京大学)
所属:株式会社 食品医学研究所 代表兼所長
【略歴】
東京大学大学院医学系研究科(生理学)修了後、イタリア・パルマ大学、ハーバード大学、マサチューセッツ工科大学の客員研究員を経て、日本大学医学部(衛生学)准教授となる。
これまで日本体育大学(公衆衛生学/労働衛生学)、佐野日本大学短期大学(公衆衛生学)などの非常勤講師、日本人間工学会、日本宇宙航空環境医学会、日本臨床高気圧酸素・潜水医学会の理事や日本衛生学会、日本予防医学リスクマネージメント学会の評議員などを務めた。
現在は(株)食品医学研究所の代表兼所長。
【専門分野】
・特殊環境医学(宇宙環境生理学、海洋環境生理学、作業環境衛生学)
・科学的根拠(エビデンス)に基づく食材の健康効果研究
【メディア出演歴】
・NHK「ためしてガッテン」
・TBSテレビ「名医のTHE太鼓判!」
・テレビ朝日「林修の今でしょ!講座」
・CBCテレビ「健康カプセル!ゲンキの時間」
その他、MBS・テレ東・BSフジなど多数出演。
【監修・寄稿実績】
・蜂蜜力(主婦と生活社)
・魔法のハチミツ(マキノ出版)
・体が整う とっておきのしょうがレシピ(ナツメ社)
その他、食品の健康効果に関するムックや新聞・雑誌への
記事の投稿・監修は200冊以上。
【執筆著書】
・がん予防に実は「日光浴」が有効なわけ-ビタミンDの驚きの効力(講談社)
・病気にならない!しょうが緑茶健康法(サンマーク出版、中国語版あり)
・医学博士が考案した長生きふりかけ(サンマーク出版)
その他、専門書『現代生活と保健衛生』(篠原出版新社)・『新編衛生学実習』(南山堂)など、
健康・保健に関する書籍を多数執筆。
【外部リンク】
食品医学研究所ブログ:http://h-and-w.jp/column/
マイベストプロ群馬ブログ:https://mbp-japan.com/gunma/food-medicine/column/