2025.06.13 コラム
アカシアはちみつとは?特徴やおいしい食べ方を紹介

“アカシアはちみつ”という名前を、見聞きしたことはありませんか?
はちみつのなかでも比較的よく見かける種類ですが、「どんなはちみつなのかはよくわからない」という方もいらっしゃるでしょう。
そこで本記事では、アカシアはちみつの味の特徴や、食べることで得られるうれしい効果を、おすすめの食べ方とともにご紹介します。はちみつを選ぶ際の参考として、ぜひお役立てください。
アカシアはちみつとは
アカシアはちみつは、アカシアの花を蜜源とするはちみつです。
「はちみつの女王」ともよばれており、クセのないすっきりとした甘みと上品な香りを楽しめることから、多くの人に親しまれています。
またアカシアはちみつには、結晶化しにくいという特徴もあります。なぜなら、これは気温が15℃前後になると固まるぶどう糖の含有量が、他の種類のはちみつに比べて少ないからです。
はちみつを食べるときに、固まっていて容器から取り出せなかった経験がある方は、アカシアはちみつを試してみてはいかがでしょうか。
蜜源となるアカシアの特徴
アカシアはちみつの蜜源であるアカシアは、北米原産のマメ科の植物です。繁殖力が高く、丈夫に育つことから、日本に渡来した明治時代の初期には、砂防としても活用されていました。
現代では全国に広く分布しており、みちばたや河原、公園などでよく目にします。
またアカシアは、春先になると白く美しい花を咲かせ、甘い香りを放つため、観賞用の植物としても人気があります。
秋田県鹿角郡小坂町では、その美しさと香りを楽しむべく、「アカシアまつり」が毎年開催されるほどです。
アカシアはちみつの産地

アカシアはちみつの産地として特に有名なのは、ハンガリーです。
ハンガリー政府が、アカシアはちみつを国の特産品を意味する“Hungarikum(ハンガリクム)”に認定していることからも、その品質の高さがうかがえます。
またアカシアはちみつは、国内でも生産されています。 北海道や秋田県、長野県などが国内の主な産地として知られています。
アカシア蜂蜜のうれしい効果
アカシアはちみつには、身体にうれしいさまざまな効果があるといわれています。
ここでは、そのなかでも代表的な2つの効果をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
元気な毎日をサポートしてくれる
アカシアはちみつには、身体の内側から毎日の健康をサポートしてくれる効果が期待できます。
アカシアはちみつに含まれるぶどう糖や果糖は、“単糖”に分類される糖質です。これは身体に素早く吸収される糖質であるため、運動の前後や疲れが溜まっているタイミングに摂取することで、不足しているエネルギーを簡単に補えます。
また、同じくアカシアはちみつに含まれるオリゴ糖とグルコン酸は、身体の内側のバランスを整え、快調な毎日をサポートしてくれます。
若々しい印象を維持する支えとなる
若々しくハリのある自分でいられるようになることも、アカシアはちみつのうれしい効果の一つです。
アカシアはちみつには、水分を保つという特徴があります。 この作用が肌にも良い影響を与えるといわれており、みずみずしい肌を保つ役割を果たします。
乾燥が気になりはじめたら、食生活にアカシアはちみつを取り入れてみてはいかがでしょうか。
アカシアはちみつのおいしい食べ方
続いて、アカシアはちみつのおいしさを最大限に引き出すための、おすすめの食べ方をご紹介します。
そのまま食べる
アカシアはちみつ特有の自然な甘みと上品な香りを心ゆくまで味わうなら、まずはスプーンでそのままひとくち試してみてください。
クセのないすっきりとした後味なので、はちみつを食べ慣れていない方でもきっと虜になるはずです。
透明感あふれるこの味わいを、ぜひご自宅でお試しください。
料理や飲み物に混ぜる
料理や飲み物にアカシアはちみつを混ぜるのも、人気の食べ方です。
特に、次のような料理や飲み物との相性は抜群です。

アカシアはちみつは、砂糖に代わる自然の甘味料としても役立ちます。
スイーツや飲み物にすっきりとした甘みをプラスするほか、和食に特有のコクや照りを加えるなど、その用途はさまざまです。
さらに、同量で比較すると砂糖の約1.3倍も甘いといわれているため、カロリーが気になる方にもうれしい食材といえます。
はちみつ漬けにする
優しい甘みがあり、素材の風味を引き立てるアカシアはちみつは、はちみつ漬けにもぴったりです。
たとえばレモンをはちみつに漬ければ、爽やかな酸味と優しい甘みが楽しめる“はちみつレモン”ができあがります。
薄切りにしたレモンをアカシアはちみつと一緒に保存容器に入れ、冷蔵庫で寝かせるだけでつくれるので、どなたでも手軽にお試しいただけます。
また、ナッツ類のはちみつ漬けも人気のレシピです。アーモンドやカシューナッツ、くるみなど、お好みのナッツ類をローストし、粗熱をとってからアカシアはちみつに漬けるだけで完成します。
ナッツ類の香ばしさをアカシアはちみつの上品な香りが引き立てる、おつまみやおやつにぴったりの一品です。
アカシアはちみつはどこで買えるのか
アカシアはちみつは、一般的なスーパーマーケットやオーガニック食品の専門店、農産物の直売所などで購入できます。
また実店舗以外には、大手通販サイトやはちみつ専門店のオンラインショップでも販売されています。
実店舗に足を運ぶのがめんどうな場合や、より多くの種類から選びたい方には、オンラインショップでの購入がおすすめです。
さまざまな料理や飲み物にアカシアはちみつを混ぜて、すっきりとした甘みを楽しもう!

今回はアカシアはちみつの特徴を、おいしい食べ方とともにご紹介しました。アカシアはちみつは、アカシアを蜜源とするはちみつです。「はちみつの女王」ともよばれており、すっきりとしたクセのない甘みと、上品な香りが特徴です。
そのまま食べてもおいしいのはもちろん、スイーツや和食、はちみつ漬けなど、さまざまなレシピにも活用できます。
お好みの食べ方でアカシアはちみつ特有の優しい甘みを楽しみながら、快調でみずみずしい毎日を送りましょう。
コラム監修者

平柳 要先生
肩書:医学博士(東京大学)/保健学修士(東京大学)
所属:株式会社 食品医学研究所 代表兼所長
【略歴】
東京大学大学院医学系研究科(生理学)修了後、イタリア・パルマ大学、ハーバード大学、マサチューセッツ工科大学の客員研究員を経て、日本大学医学部(衛生学)准教授となる。
これまで日本体育大学(公衆衛生学/労働衛生学)、佐野日本大学短期大学(公衆衛生学)などの非常勤講師、日本人間工学会、日本宇宙航空環境医学会、日本臨床高気圧酸素・潜水医学会の理事や日本衛生学会、日本予防医学リスクマネージメント学会の評議員などを務めた。
現在は(株)食品医学研究所の代表兼所長。
【専門分野】
・特殊環境医学(宇宙環境生理学、海洋環境生理学、作業環境衛生学)
・科学的根拠(エビデンス)に基づく食材の健康効果研究
【メディア出演歴】
・NHK「ためしてガッテン」
・TBSテレビ「名医のTHE太鼓判!」
・テレビ朝日「林修の今でしょ!講座」
・CBCテレビ「健康カプセル!ゲンキの時間」
その他、MBS・テレ東・BSフジなど多数出演。
【監修・寄稿実績】
・蜂蜜力(主婦と生活社)
・魔法のハチミツ(マキノ出版)
・体が整う とっておきのしょうがレシピ(ナツメ社)
その他、食品の健康効果に関するムックや新聞・雑誌への
記事の投稿・監修は200冊以上。
【執筆著書】
・がん予防に実は「日光浴」が有効なわけ-ビタミンDの驚きの効力(講談社)
・病気にならない!しょうが緑茶健康法(サンマーク出版、中国語版あり)
・医学博士が考案した長生きふりかけ(サンマーク出版)
その他、専門書『現代生活と保健衛生』(篠原出版新社)・『新編衛生学実習』(南山堂)など、
健康・保健に関する書籍を多数執筆。
【外部リンク】
食品医学研究所ブログ:http://h-and-w.jp/column/
マイベストプロ群馬ブログ:https://mbp-japan.com/gunma/food-medicine/column/