2025.07.25 コラム
低GI食品とはどのようなもの?摂取する際のポイントは?

近年、健康的な食生活を実現するために、“低GI食品”とよばれるものを取り入れている方が増えています。
Web上の広告やスーパーの宣伝で、同じ文言を見かけたという方もいらっしゃるでしょう。
本記事では、そんな注目を集めている低GI食品の定義を説明したうえで、該当する食品や摂取の際のポイントを紹介します。
「明日からの献立に入れてみようかな?」と気になっている方は、ぜひご覧ください。
低GI食品とは
低GI食品とは、その名の通り、GI値が低い(55以下)食材や加工食品のことです。
これに該当する食品は、高GI食品と比較して食後の糖の吸収が穏やかに行われます。
なお、甘いものやエネルギーの高いものはGI値も高い、と思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、必ずしもそうとは限りません。 たとえば、高カカオのチョコレートやバナナ、肉類などは低GI食品に含まれます。
低GI食品を覚えきれない場合は、“デンプン質が少量”“食物繊維が豊富”“精製されていない穀物”この3点をポイントに食品を選ぶとよいでしょう。
そもそもGI値とはどのようなものか
ここで、GI値の定義についても改めて説明いたします。
GI値とは、Glycemic Index(グリセミックインデックス)の頭文字をとった用語で、特定の食品を摂取した際に糖が吸収される速度を数値化したものです。
ぶどう糖のGI値を100と設定し、そこを基準に70以上なら高GI食品、69~56で中GI食品、55以下で低GI食品と分類されます。
GI値の高い食品を食べると、糖質が急速に吸収され、血糖値が急激に上昇します。これが結果として、肥満や糖尿病、あるいはそのほかの疾病を引き起こしてしまうおそれがあるのです。
このような事態を避けるためにも、白米や食パン、スナック菓子といった高GI食品は、適切な量を摂取することを心がけましょう。
GI値の低い食べ物には何がある?
ここからは、GI値が低い食べ物をいくつか紹介します。
GI値を意識した献立を考える際は、ぜひ以下の食べ物を取り入れてみてください。
参照元:GI値とは?食品のGI値や体に与える影響をわかりやすく解説
はちみつ
強い甘味が特徴のはちみつですが、実はGI値はそれほど高くないのです。
同じ甘味料である砂糖は高GI食品に含まれるため、料理に使う砂糖をはちみつに置き換えるだけでも、GI値の抑制としては大きな効果が期待できるでしょう。
とはいえ、過剰に摂取してしまっては元も子もありません。 はちみつを生活に取り入れる際は、1日に大さじ1杯程度を目安としましょう。
きのこ類
きのこはその種類にかかわらずGI値が低いため、GI値を気にした献立を考える際は積極的に取り入れたい食材です。
また、きのこに豊富に含まれている水溶性食物繊維には、糖の吸収を穏やかにする作用があると考えられています。
この点からも、GI値を抑えるのにきのこは最適な食材だといえるでしょう。
肉・魚
実は肉や魚なども、そのほとんどが低GI食品であることをご存じでしたでしょうか?
肉や魚は主成分がタンパク質であるため、糖の吸収に与える影響が少ないのです。
また、食事の際にタンパク質から摂取することで、インクレチンという消化・吸収を穏やかにするホルモンの分泌も促せます。
最初に肉料理・魚料理、そのあとに白米や麺類などの炭水化物、というふうに食べる順番を工夫するだけでも効果が期待できるので、今日から実践してみましょう。
大豆製品
豆腐や納豆などの大豆食品も、低GI食品に分類されます。そのうえ、良質な植物性タンパク質も含んでいるため、健やかな身体をつくるのにも役立つでしょう。
豆腐と納豆はどちらもそのまま食べられるうえに、食材としても活用方法がたくさんあるため、毎日の食事にも気軽に取り入れられます。
冷奴や納豆ごはんなどで、少しずつ献立を変えていけると理想的です。
ナッツ類
手軽に食べられる低GI食品としては、ナッツ類も候補に挙がります。コンビニやスーパーに売っている商品は小分けになっているので、持ち運びやすくおやつの時間にも最適です。
ただし、ナッツ類は脂質を多く含んでおりエネルギーも比較的高いため、食べ過ぎには注意しなくてはなりません。ほかの食べ物にもいえますが、適度な量を考えて摂取することが大切です。
海藻類
昆布やわかめ、もずくなどの海藻類は水溶性食物繊維を豊富に含んでおり、糖の急激な吸収を抑制する効果が期待できます。
特に“アルギン酸”とよばれる食物繊維には、上記のほかにもさまざまな健康効果が期待できるため、積極的に摂取したいところです。
海藻類は含有されているそもそもの糖質量やエネルギーも少ないため、低GIであることと合わさって、非常に健康的な食材であるといえます。
低GI食品を摂取するとどのような良いことがあるのか
低GI食品のもたらすメリットとしてまず挙げられるのが、“糖の吸収が穏やかになる”という点です。繰り返しになりますが、高GI商品を食べたあとには糖が一気に吸収され、これがさまざまな疾病を引き起こす原因となりえます。
しかし、摂取するものを低GI食品に変えれば、糖がゆっくりと吸収されるようになるため、こうした健康面でのリスクを減らせる可能性があるのです。
また、消化・吸収がゆっくりになると、満腹感もより長く持続するようになります。
「さっき食事を摂ったのに、すぐにおなかが減ってしまう……」といったお悩みも、低GI食品を取り入れることで解消できるかもしれません。
くわえて、低GI食品には“セカンドミール効果”も期待できます。セカンドミール効果とは、最初に摂る食事の内容が、次の食事での糖の吸収状況に影響を与える、という考えです。たとえば、朝食に低GI食品を食べると、昼食後の糖の吸収も穏やかになります。
このように、低GI食品には健康面でのさまざまな効果が期待できます。
毎日の食事を楽しみつつ、いつまでも元気に過ごすためにも、今日から少しずつ食卓に低GI食品を取り入れてみてはいかがでしょうか。
低GI食品を摂取する際のポイント
健康を意識して低GI食品を食べる際は、以下の3つのポイントも意識してみましょう。
ポイント①最初に口にする
食事の際、料理がいくつかある場合には、低GI食品から口にすることをおすすめします。
低GI食品の多くは、水溶性食物繊維を多く含んでいます。この水溶性食物繊維には、先に摂取することでその後の糖の吸収を穏やかにする効果が期待できるのです。
また先ほどお伝えした通り、肉や魚などのタンパク質を多く含む食材も、先に食べることで食後の消化・吸収を穏やかにできる可能性があります。
そのことも踏まえると、最初に食物繊維、次にタンパク質、最後に炭水化物、という順番が理想的な食事の流れだといえるでしょう。
ポイント②間食に取り入れる
「どうしてもおやつを食べてしまう……」という方は、そこで食べるものを低GI食品に置き換えてみてください。 低GI食品は腹持ちが良いので、時間を考えて食べれば夕食を控えめにできるかもしれません。
おやつやデザートを無理に我慢すると、ストレスがたまりかえって健康面に悪影響を及ぼしてしまいます。
“食べない”のではなく“食べるものを変える”ことで、過度な負担をかけずに健康的な生活を目指しましょう。
おやつにおすすめのレシピ
ここで、はちみつを活用したおすすめのおやつレシピを2つ紹介します。
最初にご紹介するのは、餃子の皮を使ったユニークなアップルパイ(4~5人分)です。
▼レシピ
- ・はちみつ:大さじ3~4杯
- ・リンゴ:1個
- ・餃子の皮:20枚
- ・シナモンパウダー:適量
- ・クリームチーズ:適量
- ・油:適量
▼作り方
- 1.皮を剝いたリンゴを小さく角切にする
- 2.切ったリンゴとはちみつ、シナモンパウダーを耐熱容器に入れて、レンジで加熱する(600W5分)
- 3.②とクリームチーズを餃子の皮に乗せて、半分に折る
- 4.フォークでとじ目を押さえて、油で揚げて完成
リンゴとはちみつの甘さ、そしてざくざくとした食感が楽しめる一品です。
たくさん用意すれば、お子さまのおやつや来客用のお茶請けとして出すこともできます。
冷たいスイーツがお好みなら、こちらのハニーパンナコッタはいかがでしょうか?
▼レシピ
- ・はちみつ:大さじ3杯
- ・牛乳:200cc
- ・生クリーム:150cc
- ・バニラエッセンス:数滴
- ・粉ゼラチン:5g
- ・水:大さじ3杯
▼作り方
- 1.粉ゼラチンと水を容器に入れて、電子レンジで加熱する(ゼラチンがふやける程度)
- 2.鍋にはちみつと牛乳を入れて沸騰する直前まで温める
- 3.鍋を火からおろして、①と生クリーム、バニラエッセンスを加えて混ぜる
- 4.混ぜながらカップに流し入れて、粗熱がとれたら冷蔵庫で2時間冷やして完成
ほどよい甘さとなめらかな食感が、おやつの時間を贅沢なひと時へと変えてくれます。
また、レシピに使われている乳製品も低GI食品なので、腹持ちが良く満足感も十分に得られるでしょう。

ポイント③バランスよく取り入れる
食後の糖の吸収が穏やかになるからといって、すべての食事を低GI食品に置き換えるのはやめましょう。 高GI食品は、摂り過ぎると身体に良くない影響を与えてしまいますが、適量であれば問題もありません。白米などの炭水化物はエネルギー源となるので、極端に制限するほうが身体に悪いといえます。
全体の栄養バランスを考慮したうえで、適度に低GI食品を取り入れることが大切です。
栄養バランスの良い食事に低GI食品も取り入れて、健康的な生活を目指そう!
今回は、代表的な低GI食品6種類を紹介しました。 低GI食品を食べることで、食後の糖の吸収が穏やかになるほか、腹持ちが良く満腹感が長く続くなどのうれしい効果を得られます。
ただし、低GI食品だけを食べていれば健康になるわけでもありません。
栄養バランスを考慮して、低GI食品のみならずさまざまな食品を使って献立を考えることが大切です。
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