2025.12.01 コラム
はちみつを寝る前に摂取すると期待できる効果とは?

「はちみつを寝る前に食べるとよい」と、耳にしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
実際にはちみつには、睡眠習慣に取り入れることでうれしい効果が見込めると考えられています。
本記事では、はちみつを寝る前に食べることで期待できる効果の詳細を、適切な摂取量・タイミングとともに解説します。
毎日をいきいきと過ごすために、ぜひ最後までご覧ください。
はちみつを寝る前に摂取すると期待できる効果
それではさっそく、寝る前にはちみつを食べる魅力を確認していきましょう。
はちみつには、以下の3つの効果が期待できます。
はちみつを寝る前に摂取すると期待できる効果
- ・健康的な睡眠をサポートしてくれる
- ・寝る前にリフレッシュできる
- ・体型維持をサポートしてくれる
健康的な睡眠をサポートしてくれる
はちみつの効果としてまず、血糖値を健康な状態に維持し、毎日の睡眠をサポートしてくれることが挙げられます。
血糖値の状態と睡眠は、非常に関わりが深いものです。
寝ているあいだに低血糖になると、それを正常に戻すために“コルチゾール”とよばれるホルモンが分泌されます。
これが交感神経を刺激して、身体が興奮状態となり、目が覚めやすくなってしまうのです。
はちみつには、血糖値を健康的な数値に維持する役割があります。
寝る前に摂取することで、夜間の血糖値の低下を防ぎ、心地よい睡眠へと誘ってくれるわけです。寝る前にリフレッシュできる
寝る前にリフレッシュできるのもはちみつを食べることで得られるうれしい効果です。 はちみつから感じられる甘みは、気分を和らげてくれます。 ティータイムに甘い物を食べてリフレッシュした、そのような経験からこの効果を実感している方も多いのではないでしょうか。 はちみつの優しい甘みが心を落ち着かせ、日々の健康的な睡眠習慣をサポートしてくれます。
体型維持をサポートしてくれる
はちみつは、健康的な体型を維持するための心強い味方にもなります。
体型維持のために甘い物を控えていると「夜中だけど何か甘い物が食べたい……」と、なかなか眠れない方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そのようなときにおすすめなのが、はちみつです。
はちみつの100gあたりのエネルギー量は329kcalであり、砂糖(上白糖)の391kcalよりも低いのです。
また、はちみつの甘さは砂糖よりも、1.3倍も強いといわれています。
これにより、はちみつは、体重への影響を必要最低限に抑えられるのです。
寝る前に甘いものが欲しいときは、はちみつをティースプーン1杯分程度なめるだけで、十分な満足感を得られるでしょう。
参照元:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年 P367」 https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_00001.html
はちみつを寝る前に摂取する場合の適切な量とタイミング
先に紹介したはちみつのうれしい効果を最大限に得るためには、適度な量を適切なタイミングで摂取することが大切です。
はちみつを寝る前に摂取する際のおすすめな量は、大人の場合でティースプーン1杯分(約5g)程度とされています。
はちみつが血糖値を健康に保ってくれる、また砂糖よりも低エネルギーな食材であるといっても、多く食べ過ぎると、血糖値の上昇・体重の増加を招くおそれがあります。
これらのリスクを抑えるためには、この程度にとどめておきたいところです。
はちみつを摂取するタイミングとしては、睡眠の1~2時間前がベストです。
この時間よりも早過ぎると効果が薄れ、反対に寝る直前だと寝ているあいだも消化活動が続いて睡眠が阻害されてしまいます。
“ティースプーン1杯分を就寝の1~2時間前に”という点を意識して、健康にはちみつを楽しみましょう。
寝る前に適したはちみつの食べ方
ここからは、寝る前にはちみつを食べる際におすすめの食べ方を紹介します。
そのまま食べてももちろんおいしいはちみつですが、ほかの食べ物・飲み物と組み合わせることで食べ方にバリエーションが拡がります。
寝る前に適したはちみつの食べ方
- ・白湯に混ぜる
- ・ホットミルクに混ぜる
- ・紅茶に混ぜ
- ・はちみつに漬けたレモンを食べる
- ・ヨーグルトに混ぜる
ヨーグルトに混ぜる
はちみつと合わせるのに適した食べ物として、まず挙げられるのがヨーグルトです。
はちみつの甘さとヨーグルトの酸っぱさが相性抜群なうえに、健康面でもうれしい効果が期待できます。
ヨーグルトには善玉菌の乳酸菌やビフィズス菌が含まれており、それが腸の動きを活発化させることによって、便秘の予防・改善につながります。
また、このほかにも、たんぱく質やカルシウム、ビタミンB群など、健康を支える栄養成分や健康成分が豊富に含まれているのもうれしいポイントです。
健康を意識してはちみつとともにヨーグルトを食べる際には、プレーンのヨーグルトを選ぶとよいでしょう。
余計な糖分の摂取量が増えず、はちみつの健康的な睡眠のサポートや体型維持に期待できる効果のみを得ることができます。
はちみつに漬けたレモンを食べる
はちみつに漬けたレモンを食べるのも、寝る前におすすめです。
スライスしたレモンをたっぷりのはちみつに漬けて一晩寝かせるだけで、手軽に取り入れられます。
レモンの爽やかさのなかに、はちみつの柔らかな甘みが感じられ、一口食べればリラックス気分で満たされるはずです。
“はちみつレモン”という名前でも親しまれているこの食べ方は、運動後によく取り入れられるイメージが強いかもしれませんが、実は、寝る前にも適しています。
レモンに含まれるクエン酸が一日の疲れを和らげ、またビタミンC・ポリフェノールが睡眠中の身体の回復を穏やかにサポートしてくれます。
このおかげで、前日の疲労を残すことなく、スッキリとした目覚めが得られるでしょう。
仕事や家事で忙しい日々を送る毎晩のご褒美に、ぜひ取り入れていただきたい一品です。
白湯に混ぜる
寝る前に何か食べることに罪悪感がある方は、飲み物に混ぜて摂取するのもよいでしょう。
飲み物としての楽しみ方でおすすめなのが、お湯にはちみつを混ぜて飲む“はちみつ白湯”です。
温かさのなかにほのかにはちみつの甘さが感じられて、ほっと一息つくことができます。
適温の白湯は、カップにお湯を注いでから10~15分程度冷ますことで作ることができるうえ、身体にうれしい効果をもたらしてくれる飲み物でもあります。
その一つは、冷え性の改善効果です。 白湯を飲むと身体の深部からじんわりと温まり、血流が促進され、身体全体がぽかぽかしてきます。
「手足が冷え過ぎて眠れない」といった方はぜひ、はちみつ白湯を試してみてください。
ホットミルクに混ぜる
はちみつとホットミルクの組み合わせも、おすすめです。 はちみつを加えることで、ホットミルクの優しい甘さとコクが一段と深まるうえ、その温かさが心を落ち着かせてくれます。
この楽しみ方は、特に、はちみつの体型維持の効果を望んでいる方に試していただきたい方法です。
ミルクには、カルシウムが多く含まれており、脂肪分解促進作用が期待できます。
日常的にカルシウムを摂取することで、脂肪の分解を促したり、蓄積を抑えたりと健康的な体型づくりをサポートしてくれるわけです。
さらに、ミルクには、良質なたんぱく質が含まれているため、筋肉量の維持・増加につながり、代謝を高める効果も見込めます。
日々のダイエットを頑張るために、取り入れてみてはいかがでしょうか。
お好みでレモン汁やシナモン、バニラエッセンスなどを加えてアレンジすることで、飽きずに楽しめます。
紅茶に混ぜる
紅茶にはちみつを混ぜ合わせるのも、試していただきたい方法の一つです。
はちみつが紅茶の香りを引き立てて、奥行きのある味わいが楽しめるようになります。
紅茶には、リラックス効果があります。 テアニンとよばれるアミノ酸の一種が、リラックス時にみられる脳波(α波)の発生を促進し、神経を落ち着かせるのです。
これにはちみつの優しい甘みによって得られるリラックス効果が合わされば、健康的な睡眠習慣を育んでいくことができるでしょう。
茶葉はお好みの物でも問題ありませんが、アッサムやダージリン、アールグレイなどがはちみつと相性が良くておすすめです。
暑いときにはアイス、寒いときにはホットと、状況や気分に合わせて飲み方を変えるのもよいでしょう。
寝る前の摂取に向いているはちみつはある?
はちみつであれば、種類を問わずに寝る前のお供として選んでいただけますが、特におすすめできる物がいくつかあります。
ここでは、寝る前に摂取したいはちみつを3つ紹介します。
寝る前の摂取におすすめのはちみつ
- ・アカシアはちみつ
- ・マヌカハニー
- ・果汁入りはちみつ
アカシアはちみつ
寝る前の摂取に適したものとして、まず挙げられるのがアカシアはちみつです。
さっぱりとした上品な甘みが特徴で、クセがなく、どのような食べ物や飲み物と合わせても風味を損ねません。
誰からも好かれるこうした特徴から、“はちみつの女王”とよばれることもあります。
マヌカハニー
健康面での効果を重視してはちみつを選ぶ方におすすめなのが、マヌカハニーです。
マヌカハニーには、はちみつに含まれるさまざまな栄養成分や健康成分のほか、“メチルグリオキサール”という独自の成分が含まれています。
メチルグリオキサールとは、日々の健康を支える防守成分です。
強力な抗菌活性によって、毎日を元気に過ごせるようサポートする効果が見込めます。
なお、マヌカハニーは独特の芳醇な香りと若干の苦みが特徴で、通常のはちみつとは異なる個性的な風味を持っています。
そのため、マヌカハニーの味に慣れないうちは、ほかの食べ物・飲み物と合わせて摂取するとよいでしょう。
果汁の入ったはちみつ
「飽きることなく毎晩のはちみつ摂取を楽しみたい」という方は、果汁入りはちみつを複数購入してみるのはいかがでしょうか?
果汁入りはちみつとは、その名の通り、特定の果物の果汁を加えたはちみつのことです。
レモンやマンゴー、アセロラにゆずなど、さまざまな果物の果汁を入れたはちみつが販売されています。
はちみつの柔らかな甘みのなかに、それぞれの果物の味わいを感じられるのが魅力的です。
家に数種類置いておけば、毎晩の健康習慣を飽きずに続けることができるでしょう。
水や炭酸、お湯で割って飲むのはもちろん、ヨーグルトにかけてもおいしくいただけます。
はちみつを寝る前に摂取するときの注意点
最後に、はちみつを寝る前に摂取するときの注意点を解説します。
これまでの内容と重複する部分もありますが、はちみつのうれしい効果を損なわないために大切なので、改めて確認しておきましょう。
はちみつを寝る前に摂取するときの注意点
- ・注意点①摂取し過ぎないように意識する/
- ・注意点②寝る直前の摂取は避ける
- ・注意点③1歳未満の乳児には与えない
注意点①摂取し過ぎないように意識する
寝る前にはちみつを摂取する際は、量が過剰にならないよう心がけてください。
はちみつは、先に説明した通り血糖値を健康な状態に保つ効果をもたらしてくれる反面、果糖やぶどう糖などの糖類が多く含まれる食材です。
そのため、過剰に摂取すると血糖値の急上昇を引き起こし、かえって睡眠に悪影響を与えるおそれがあります。
ティースプーン1杯程度、約5gの目安をきちんと守ることが健康のために重要です。
注意点②寝る直前の摂取は避ける
摂取量だけでなく、寝る直前の摂取にも気をつけたいところです。
はちみつを食べるのが寝る直前になると、睡眠中にも消化活動が続き、身体が休まらなくなってしまいます。
また、睡眠中は日中よりも消費するエネルギー量が少ないため、摂取した分のエネルギーがそのまま脂肪へと変換されて体重増加につながることもありえます。
このように、寝る直前にはちみつを食べると、せっかく得られるはずだったうれしい効果が半減してしまうのです。
はちみつの摂取は就寝の1~2時間前には済ませておくことが望ましいです
注意点③1歳未満の乳児には与えない
はちみつは、1歳未満の乳児の口に入らないようにする必要があります。
というのも、はちみつにはボツリヌス菌が含まれている可能性があるからです。
ボツリヌス菌は、一定の条件下で危険な毒素を産生する細菌です。 通常の腸内環境であれば、ほかの腸内細菌との競争に負けて、悪影響を及ぼすことはありません。
ただし、腸の機能が未熟な1歳未満の乳児の体内に入ると、繁殖し、中毒症状を引き起こすことがあるのです。
具体的な中毒症状としては、便秘やほ乳力の低下、元気の消失などが挙げられます。
適切な治療を受ければ症状は改善できることがほとんどですが、過去には死亡事例が報告されたこともあります。
こうした症状を引き起こすボツリヌス菌は、加熱や調理しても死滅することはありません。
そのため、飲料やお菓子であっても、1歳未満の乳児にはちみつが含まれた物を食べさせず、また手の届かない場所に置くように注意してください。
なお、ボツリヌス菌が母乳を介して乳児に影響を与える心配はないため、授乳中の方は安心してはちみつをお召し上がりいただけます。
参照元:厚生労働省「ハチミツを与えるのは1歳を過ぎてから。」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000161461.html
はちみつを寝る前に食べると健康的な睡眠習慣とリラックス気分が得られる
本記事では、はちみつを寝る前に摂取することで期待できる効果と、摂取に適切な量・タイミングを解説しました。
はちみつを寝る前に食べると、健康的な睡眠習慣を維持できるうえに、心を落ち着かせる効果が見込めます。
また、エネルギー量が砂糖よりも控えめなため、体型維持を頑張っているときの強い味方となります。
こうした効果を得るためには、ティースプーン1杯分を限度に、寝る1~2時間前に摂取してみましょう。
なお、寝る前に摂取する物としては、アカシアはちみつやマヌカハニー、果汁入りはちみつなどがおすすめです。
そのまま食べるのはもちろん、ヨーグルトに入れたり、ホットミルクに混ぜたりと、お好みの方法でお試しください。
