2026.01.19 コラム
はちみつはどのようなにおい?臭い場合に考えられること

はちみつは、蜜源となる花の種類によって独特なにおいがします。
この独特なにおいが、はちみつ特有のものなのか、腐敗によるものなのか判断できず、「なんだか臭いな……」と感じることもあるかもしれません。
本記事では、はちみつのにおいの特徴や臭いと感じる原因について解説するとともに、安心しておいしくはちみつを味わう方法を紹介します。
はちみつはどのようなにおいがする?
はちみつのにおいは、やさしい甘さのなかに、ほんのりと花のような香りを感じられるのが特徴です。
蜜源となる花やミツバチの種類によってにおいの印象は変わり、それぞれに個性豊かな風味を楽しめます。
次の章では、はちみつのにおいに影響を与える要素を詳しく解説していきます。
はちみつのにおいの違いに影響する要素
はちみつのにおいは、いくつかの要因によって変化します。
その主な要因には、以下の3つが挙げられます。
はちみつのにおいの違いに影響する要素
- ・蜜源となる花の種類
- ・ミツバチの種類
- ・加熱の有無
蜜源となる花の種類
はちみつは、ミツバチが花から集めた蜜をもとに作られるため、どの花を蜜源としているかによってにおいの特徴が異なります。
アカシアやレンゲ、クローバーなど、マメ科の花を蜜源とするはちみつは、クセが少なく、「バニラやアーモンドのような甘みのある香り」と表現されることがあります。
またラベンダーや柑橘類のように比較的香りの強い花から生まれたはちみつは、その花特有の華やかで印象的な香りを感じられるのが特徴です。
このように、はちみつのにおいは「どの花から生まれたのか」によって変化し、それぞれの花が持つ個性を楽しむことができるのです。
ミツバチの種類
はちみつのにおいは、ミツバチの種類によっても変化します。
たとえば西洋ミツバチは、特定の花が咲く時期に、その花のみから蜜を集める習性があり、主に“単花蜜”とよばれるはちみつを作ります。
単花蜜は、花の種類ごとの個性的なにおいを感じられるのが特徴です。
一方、日本ミツバチは単独で行動し、複数の花から少しずつ蜜を集める習性があります。
そのため日本ミツバチが作るはちみつは、さまざまな花の蜜が混ざり合った“百花蜜”になることが多いといわれています。 百花蜜は、複数の花がやさしく重なり合ったまろやかな香りを楽しめるのが魅力です。
また一説では、ミツバチの体内に含まれる酵素も、はちみつのにおいを左右する要因の一つではないかと考えられています。
このようにミツバチの種類や生態によって、はちみつは多様な表情を見せてくれます。
加熱の有無
はちみつのにおいは、熱をくわえることによって変化する場合もあります。
その理由の一つは、はちみつの香気成分が揮発性であることです。 熱が加わることで香気成分が蒸発し、はちみつ特有の風味が弱まってしまうのです。
また加熱によって起こる“メイラード反応”も、はちみつのにおいの変化に大きく関係します。
メイラード反応とは、糖とアミノ酸が化学反応を起こして新たな物質や香気成分を生み出す現象のことです。
焼きたてパンの、こんがりとしたきつね色と香ばしい香りは、実はこの反応によって生じます。
ハチミツも同様、熱をくわえることで茶色い物質や香ばしい香りが生成され、においが変化することがあるのです。
はちみつが臭くなることはある?
人によっては、はちみつ本来のにおいを不快に感じることがあるかもしれません。
たとえば、オレンジの花から生まれるはちみつからは爽やかな柑橘系の香りを感じ、ラベンダーの花を蜜源とするはちみつからはハーブのような香りがします。
一方で、そばや栗の花など、もともと独特なにおいを持つ植物を蜜源とするはちみつは、クセのあるにおいになるのです。
なかには、その強いにおいを「獣臭」や「アンモニア臭」と表現する方もいらっしゃいます。
しかし花の種類による差だけでなく、保存方法によっては、はちみつ自体が臭くなることもあります。
次の章では、はちみつが臭くなる理由を詳しく見ていきましょう。
はちみつが臭くなる理由
はちみつが臭くなる理由には、保存状態や成分の変化など、いくつかの原因があります。
ここからは、その代表的な2つの原因を解説します。
理由①発酵が進んでしまっているため
はちみつが臭くなる理由の一つに、発酵が進んでしまっていることが挙げられます。
はちみつの水分量は、国際規格では20%以下と定められているため、本来であれば発酵が起こりにくい状態が保たれています。
しかし、湿度の高い場所で保存すると周囲の水分を吸収し、発酵が進行するのです。
発酵が進むとアルコールの生成が始まり、布が湿ったようなにおいやアルコール臭などの不快臭を感じます。
参照元:一般社団法人日本養蜂協会「ハチミツの品質規格」
理由②長期保存によって劣化しているため
はちみつは基本的に日持ちする食品ですが、長期間の保存による温度・湿度の変化によって、少しずつ品質が損なわれる可能性があります。
高温や湿気の多い場所、直射日光が当たる場所などで保管すると、においが強くなったり酸味が出たりといった変化が、劣化のサインとして現れることも少なくありません。
はちみつが臭い場合は腐っているのか
純粋はちみつの場合は、においが気になったとしても、必ずしも腐っているとは限りません。
なぜなら、糖度が非常に高く水分量が少ない純粋はちみつには、腐る原因となる細菌が繁殖しにくいからです。
こうした特性から、古代エジプトのピラミッドで、何千年も変質していないはちみつが発見されたという逸話があるほどです。
ただし、加糖はちみつのように水あめや砂糖などがくわえられた加工品は、水分量が増えるため腐る可能性があります。
このような製品を、長期間保存すると酸っぱいにおいがしたり、色が緑がかったりといった変化がみられます。
まとめると、純粋はちみつは、たとえにおいにクセがあっても腐敗の可能性は低く、安心して食べられることがほとんどです。
一方で人工的に加工された加糖はちみつは、においや見た目に変化がある場合、食べるのを避けたほうがよいでしょう。
臭くなるだけではない?古いはちみつのデメリット
開封後、長期間保存したはちみつは、健康面では問題なく食べられるものの、新鮮なはちみつと比べると本来の香りや風味が損なわれてしまいます。
はちみつの色は種類によって異なりますが、購入時と比べて明らかに黒っぽく変色している場合は、香りや味が落ちている可能性があります。
はちみつを新鮮な状態でおいしく味わいたいなら、できるだけ早めに消費するのがおすすめです。
はちみつが臭い場合はどうすればよい?
加糖はちみつが腐敗してしまっている場合を除けば、はちみつは独特なにおいがしたとしても基本的に食べても問題ありません。
むしろ、色が濃く、独特なにおいを持つはちみつは、さまざまな栄養が含まれているため日々の健康を維持するのに役立ちます。
においの強いはちみつをおいしく味わうには、ほかの食材と組み合わせるのがコツです。
たとえばヨーグルトに混ぜたり、バターを塗ったトーストにかけたりすることで、においが穏やかになり、食べやすくなります。
また、ブルーチーズにかけて食べるのもおすすめです。
ブルーチーズはもともと強いにおいがありますが、そのにおいがはちみつのクセをうまく隠してくれるため、自然な甘さを堪能できます。
はちみつを長く楽しむためにできること
せっかく購入したはちみつは、できるだけ長くおいしく楽しみたいものです。
そのためには、ちょっとした工夫を実践するだけで、香りや風味を長持ちさせることができます。
はちみつを長く楽しむためにできること
- ・正しい方法で保存する
- ・金属以外のスプーンを使用する
- ・使い切りサイズのものを選ぶ
正しい方法で保存する
はちみつのおいしさを長く保つには、適切な方法で保存することが大切です。
基本的にはちみつは、常温で保存するのが望ましいといわれています。 これは、ミツバチがはちみつを保管している巣の内部温度が、おおむね30〜35℃に保たれているためです。
家庭でも同じように、高温過ぎるコンロ周りや、低温過ぎる冷蔵庫での保存は避け、比較的温度が安定した食器棚の中やシンク下で保管しましょう。
金属以外のスプーンを使用する
はちみつを長くおいしく楽しむためには、使用するスプーンの素材にも気を配りたいところです。
アルミニウムや銀などの金属製スプーンを使うと、はちみつの成分が変化して風味や栄養価に影響を与えることがあります。
はちみつ本来の味わいや栄養価を損なわずに楽しむには、木製や陶製のスプーンを使うとよいでしょう。
ハニーディッパーを使う場合は、すくいやすさや垂れにくさ、洗いやすさなどの使い勝手も考えて選ぶと、より快適にはちみつを食べられます。
使い切りサイズのものを選ぶ
一度で使い切れるサイズのはちみつを選ぶことも、長く楽しむためのポイントの一つです。
必要な分だけを使える小容量タイプであれば、品質が保たれやすく、いつでもフレッシュな状態でおいしいはちみつを味わえます。
杉養蜂園では、人気のゆず蜜やアカシアはちみつなどを少量ずつ組み合わせたセットや、スティックタイプのはちみつ、200gのコンパクトタイプのはちみつなどを販売しています。
「いつもはちみつが余ってしまう」「毎回新鮮なはちみつを楽しみたい」という方は、こうした商品を試してみるのもおすすめです。
気になることもある?独特の香りのはちみつ
ここからは、個性的な香りが人気の2つのはちみつを紹介します。
はちみつを購入する際の参考にしてみてください。
マヌカハニー
マヌカハニーは、ほのかに薬草やスパイスのような香りが感じられるのが特徴です。
この独特なにおいは、初めての方には強く感じられることがあり、好みが分かれる傾向にあります。
一方で、スモーキーで薬草のような香りを好む方は、マヌカハニーならではの個性として楽しむことができます。
ライチはちみつ
ライチはちみつはフルーティーな香りですが、人によっては発酵臭のようなにおいを感じることがあります。
この独特な酸味が気になる方は、チーズやバターなど、味が濃いものと組み合わせると食べやすくなります。
また、料理の下味として少し酸味をくわえたいときに、ライチはちみつを活用するのもおすすめです。
においが気になりにくい、おすすめのはちみつは?
においが気になりにくいはちみつを選びたいなら、色の淡いはちみつがおすすめです。
色の淡いはちみつは、比較的穏やかなにおいで親しみやすい味わいが特徴です。
アカシアはちみつやレンゲはちみつなどは、見た目も淡く、においも控えめなので、クセの強いにおいや味が苦手な方でも食べやすいでしょう。
また、百花蜜も複数の種類の花を蜜源としているため、個々の花の香りがほどよく調和し、クセが目立ちにくくなります。
はちみつのにおいは花やミツバチの種類で異なる!臭いと感じたら食べ方で工夫を
はちみつのにおいは、蜜源となる花やミツバチの種類で大きく変わります。
こうした違いから生まれる独特のにおいを、「ちょっと臭いかも……」「もしかして腐っている?」と感じる方もいらっしゃいます。
しかし、純粋はちみつを選んだうえで、保存状態に注意すれば腐ることはほとんどありません。
クセの強いはちみつも、食材と組み合わせることでおいしく味わえるので、香りの違いを楽しみながら、はちみつの魅力を存分に味わいましょう。
お気に入りのはちみつをお探しの方は、杉養蜂園の通販サイトをぜひご利用ください。
クセの少ないアカシア蜜等はもちろん、ゆず蜜やラベンダー蜜など、さまざまな種類のはちみつをご用意しております。
