2025.05.08 コラム
はちみつは砂糖の代わりになる?代用するメリットとは

「はちみつって砂糖の代わりに料理に使えるのかな……」と、疑問に感じていませんか?
どちらも甘味料の一種なので、普段の料理で使う砂糖を、はちみつで代用できるかどうかは気になりますよね。
本記事では、砂糖の代わりにはちみつを使用できるのか? という疑問にお答えしたうえで、はちみつに置き換えるメリットもお伝えします。
さらに、はちみつを使用する際の注意点も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

砂糖の代わりにはちみつを使用してもよい?
はちみつは、砂糖よりも甘みが強い甘味料です。
そのため、お菓子作りをはじめ、さまざまな料理で砂糖の代わりに使用しても問題ありません。
ただし、砂糖よりも甘さが強いため、分量には注意したいところです。
以下で、砂糖をはちみつに置き換える際の分量の目安をお伝えしますので、ご参考になさってください。
代用品としてはちみつを使用する場合の量
はちみつの甘さは、砂糖の約1.3倍といわれています。
そのため、砂糖の代わりにはちみつを使用する場合、砂糖と同じ量をそのまま置き換えると、甘くなりすぎてしまいます。
つまり単純に同じ分量に置き換えるのではなく、適切な量に調整する必要があるのです。
砂糖をはちみつに置き換える際は、“砂糖の重さ÷1.3=はちみつの重さ”という計算式を用いることで、適切な使用量を算出できます。
たとえば、砂糖の量が10gの場合は、10÷1.3=約8gとなるわけです。
同様に、砂糖大さじ1杯(約9g)をはちみつで代用する場合は、約7gが適量となります。
はちみつと砂糖の違い
先述したように、はちみつを砂糖の代わりに使用することはまったく問題ありません。
では、両者には具体的にどのような違いがあるのでしょうか。
ここからは、はちみつと砂糖の違いを4つ紹介します。
違い①糖質
はちみつと砂糖の違いとして、まず糖質の種類と含有量が挙げられます。
はちみつに含まれる糖質の量は、100gあたり約81.9gといわれているのに対して、砂糖の場合は100gあたり約99.3gの糖質が含まれています。
どちらも成分の大半を糖質が占めていますが、はちみつのほうが砂糖に比べて糖質量が少ないのです。
違い②カロリー
多くの方が気になるカロリーの量も、はちみつと砂糖の大きな違いの一つです。
砂糖は100gあたり391kcalありますが、はちみつのカロリーは100gあたり329kcalしかありません。両者を同量で比較した場合、はちみつのほうが約16%もカロリーが低いのです。
さらに、はちみつは砂糖よりも甘みが強いため、少ない量でもしっかりと甘さを感じやすいという特徴もあります。
そのため、はちみつは甘さを変えずにカロリーを抑えたい方に最適です。
血糖値を上げ過ぎないために食品の糖質量を気にしている方は、参考にされてください。
参照元:文部科学省「食品成分データベース」
違い③甘み・風味
どちらも甘味料の一種であるはちみつと砂糖ですが、口に入れたときに感じる甘みや風味に違いがあります。
砂糖はクセのないシンプルな甘みなのに対し、はちみつの場合は花の香りや風味を含んだ、はちみつならではのコクのある甘さを感じることができます。
また、果糖を多く含むはちみつは、温度が低いほど、甘さがより引き立ちます。
違い④見た目・舌触り
はちみつと砂糖には、見た目や舌触りにも違いがあります。
はちみつはトロっとした液状のため、舌触りは非常になめらかです。
口に入れると、自然由来であるはちみつならではの甘さが一気に広がり、芳醇な味わいを感じることができます。 一方で、砂糖の場合は結晶状となっているため、舌に粒感が感じられます。
たとえば、ヨーグルトにそのままかけて食べる場面などでは、この違いを実感しやすいでしょう。
砂糖の代わりにはちみつを使うメリット

はちみつと砂糖には、糖質やカロリー、甘さなど、いくつかの違いがあることをお伝えしました。
はちみつを料理に使うと、しっとりとした仕上がりになり、つやも出ます。
ここから具体的なメリットを挙げていきましょう。
砂糖の代わりにはちみつを使うことで得られる具体的なメリットについて解説していきます。
メリット①健康の維持につながる
「最近疲れやすい」「疲れがとれない……」と感じている方は、栄養バランスを意識した食事づくりに適したはちみつを使用しましょう。
また先述した通り、はちみつは果糖やブドウ糖が主成分であるため、体内で速やかに吸収され、身体や頭をはたらかせる即効エネルギー源となります。
運動や勉強のあとのように、すぐにエネルギーを補給したいときにおすすめです。
メリット②手軽に栄養を補給できる
たとえば、紅茶やコーヒーといった温かい飲み物に溶かして飲む、あるいはパンに塗って食べるなど、日々の食事に気軽に取り入れることができます。
また、ビフィズス菌や乳酸菌などが含まれるヨーグルトとあわせて食べると、忙しい朝でも手軽にさまざまな栄養成分を摂取できるでしょう。
はちみつなら、少しの工夫でさまざまな食事アレンジが可能で、砂糖にはない大きなメリットと言えます。
メリット③スッキリとした毎日をサポートしてくれる
毎日の食生活にはちみつを取り入れることで、身体の内側からきれいになり、爽やかな毎日を過ごすことができます。
また、腸内の善玉菌を増加させる効果が期待できるため、元気な毎日を応援してくれます。
爽快でスッキリとした毎日を送るために、毎日の食事にはちみつを取り入れてみてはいかがでしょうか。
関連記事:はちみつを食べ続けることのメリットとデメリットを解説

砂糖の代用品としてはちみつを使う場合に覚えておきたいこと
はちみつを代用することで、さまざまなメリットを得られる一方、使用時には注意したい点もあります。
この項では、はちみつの使用に際して覚えておきたい3つの注意点をお伝えします。
はちみつを摂取できる年齢
はちみつは、1歳未満の乳児に与えてはなりません。
これは、はちみつの摂取によって“乳児ボツリヌス症”を発症する危険性があるためです。
一般的に、はちみつは自然由来のため、なかにはボツリヌス菌が混在しているケースがあります。
1歳以上であれば、腸内細菌のはたらきによってボツリヌス菌を死滅させることが可能ですが、1歳未満では腸内環境が整っていないため、リスクが高まります。
1歳未満の乳児がいるご家庭では、1歳を過ぎるまでは、はちみつを食べさせないようご注意ください。
参照元:厚生労働省「ハチミツを与えるのは1歳を過ぎてから。」
関連記事:はちみつが危険な場合がある?安全なはちみつの選び方
代用が可能なレシピ
砂糖の代わりにはちみつを使用できるとはいうものの、すべての料理に代用できるとは限りません。
はちみつならではの味や風味があるため、料理によっては仕上がりの印象が変わる場合があります。
色が薄くクセのないものを選び、自分に合ったものを使いましょう。
そこで次項では、はちみつと相性の良いおすすめのレシピを紹介します。
はちみつの使用がおすすめのレシピ
砂糖の代わりにはちみつを使うなら、“牛肉とキノコのハニー醤油炒め”がおすすめです。
はちみつと醤油は相性が良く、甘さと塩味のバランスが絶妙なので、食材のうま味をしっかり引き立ててくれます。
具体的な材料とレシピは、以下の通りです。
▼牛肉とキノコのハニー醤油炒めの材料とレシピ

- 1.マイタケとエリンギの石づきを落として食べやすい大きさに切る
- 2.はちみつ・醤油・酒・ニンニクをボウルに入れて混ぜる
- 3.フライパンにサラダ油を熱し、「1.」を入れてフライ返しで押さえながら焼き付ける
- 4.火が通ったら端に寄せ、牛肉を加えて炒め合わせる
- 5.牛肉の色が変わりはじめたら、混ぜておいた調味料を加えて全体を絡めながら炒める
- 6.仕上げにバターを加えて火を止める
- 7.器に盛って青ネギを散らす
上記のレシピはあくまでも一例です。
杉養蜂園の公式サイトでは、ほかにもさまざまなはちみつレシピを公開しているので、ぜひ一度ご覧になってみてください。
関連ページ:はちみつ専門店|杉養蜂園のはちみつレシピ
アレルギーの有無
ミツバチが集めた花蜜をもとに生成されるはちみつには花粉が含まれているため、人によってはアレルギー反応を引き起こすおそれがあります。
はちみつを砂糖の代わりに使う際は、料理を食べる方に花粉アレルギーがないか、あらかじめ確認しておくと安心です。
砂糖の代用品としてはちみつを取り入れて、健康的な毎日を送ろう!

今回は、砂糖の代わりにはちみつを使用するメリットや注意点を解説しました。
天然の甘味料であるはちみつは、砂糖の代わりとして幅広く活用できます。
ただし、砂糖に比べて甘みが強いため、置き換える際は分量に注意する必要があります。
栄養成分そのままのはちみつを毎日の食事に取り入れることで、健康な身体づくりをサポートしてくれるほか、快活な毎日を過ごせるようになるはずです。
砂糖の使用を控えてはちみつへの置き換えを検討されている方は、はちみつ専門店|杉養蜂園のはちみつをお試しください。
日本産から海外産まで、豊富な種類のはちみつを取り扱っていますので、ご自身の好みに合うはちみつがきっと見つかるはずです。
コラム監修者

平柳 要先生
肩書:医学博士(東京大学)/保健学修士(東京大学)
所属:株式会社 食品医学研究所 代表兼所長
【略歴】
東京大学大学院医学系研究科(生理学)修了後、イタリア・パルマ大学、ハーバード大学、マサチューセッツ工科大学の客員研究員を経て、日本大学医学部(衛生学)准教授となる。
これまで日本体育大学(公衆衛生学/労働衛生学)、佐野日本大学短期大学(公衆衛生学)などの非常勤講師、日本人間工学会、日本宇宙航空環境医学会、日本臨床高気圧酸素・潜水医学会の理事や日本衛生学会、日本予防医学リスクマネージメント学会の評議員などを務めた。
現在は(株)食品医学研究所の代表兼所長。
【専門分野】
・特殊環境医学(宇宙環境生理学、海洋環境生理学、作業環境衛生学)
・科学的根拠(エビデンス)に基づく食材の健康効果研究
【メディア出演歴】
・NHK「ためしてガッテン」
・TBSテレビ「名医のTHE太鼓判!」
・テレビ朝日「林修の今でしょ!講座」
・CBCテレビ「健康カプセル!ゲンキの時間」
その他、MBS・テレ東・BSフジなど多数出演。
【監修・寄稿実績】
・蜂蜜力(主婦と生活社)
・魔法のハチミツ(マキノ出版)
・体が整う とっておきのしょうがレシピ(ナツメ社)
その他、食品の健康効果に関するムックや新聞・雑誌への
記事の投稿・監修は200冊以上。
【執筆著書】
・がん予防に実は「日光浴」が有効なわけ-ビタミンDの驚きの効力(講談社)
・病気にならない!しょうが緑茶健康法(サンマーク出版、中国語版あり)
・医学博士が考案した長生きふりかけ(サンマーク出版)
その他、専門書『現代生活と保健衛生』(篠原出版新社)・『新編衛生学実習』(南山堂)など、
健康・保健に関する書籍を多数執筆。
【外部リンク】
食品医学研究所ブログ:http://h-and-w.jp/column/
マイベストプロ群馬ブログ:https://mbp-japan.com/gunma/food-medicine/column/